1000人委員会連続学習会・第4回・アイヌ民族の戦い

江戸時代、近江商人が北海道で事業を展開する中でアイヌ民族を雇用者としたがそれはとても健全な雇用関係とは言えず、労働収奪、差別、虐待をともなった不合理なものだった。それでも当初は蝦夷地という広大な土地はアイヌ民族に先住権があり、交易や漁業経営も松前藩に許可された一部の和人商人によるものに過ぎなか った。江戸時代後期に入りロシア帝国の南下政策が強まるなかで、幕府は蝦夷地を幕府直轄地に指定し、それを引き継いだ明治政府の開拓政策により状況は一変する。時代にほんろうされながら、漁場や土地を奪われ差別され、和人社会への同化を強制されていったアイヌ民族の過酷な歴史に照準をあててみた。  講師には滋賀県で長らく近江商人の研究を手がけ、江戸時代における近江商人の軌跡を追う中で、アイヌ民族とのただならぬ関係に気づきその歴史研究に傾倒されていった、近江商人研究者、駒井正一さんにお越しいただきます。